情報通信研究機構(NICT)は7日、通常の1,000倍の太陽フレアを観測したことを発表した。今回のフレアに伴い、高温のコロナガスが地球方向に噴出されたという。NICTは、通信衛星や放送衛星の障害、GPSの後さ増大などの影響が生じる恐れがあるとして、注意を呼び掛けている。
NICTが公表した太陽観測画像 (C)NICT 出典:NICTのプレスリリースより |
太陽の黒点群の領域で発生発生する「太陽フレア現象」では、強い紫外線やX線、電波等が放出されることに加え、高温のガス(コロナガス)が放出される場合がある。太陽フレア減少は、規模が小さいものから順に、A、B、C、M、Xにクラス分けされる。今月6日、最大のXクラスの太陽フレア現象が2回にわたり観測されており、中でも2回目の現象は11年ぶりの水準だという。
太陽フレア現象に伴うコロナガス放出により、軌道上の人工衛星などへの影響が懸念されている。我が国の例では、平成15年10月29日未明に発生したデータ中継技術衛星「こだま」(DRTS)の地球センサ異常も、同年の太陽フレア現象に伴う影響とみられている。
NICTによれば、今回地球方向に放出されたコロナガスは、明日8日15時頃から24時ごろにかけて、地球に到来する見通し。NICTは、今後一週間ほど地球に影響を与える可能性があるとして、注意を呼び掛けている。
詳細はNICTのプレスリリースなどを参照。
NICTプレスリリース「通常の1000倍の大型太陽フレアを観測」
NICT「宇宙天気予報ポータルサイト」