三菱重工と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-ⅡA23号機によるGPM主衛星の打上げ予定を発表した。JAXAが公開した2件のプレスリリースと、打上げ計画書により明らかになった。
打上げは来年2月28日の午前3時7分から5時7分の間を予定している。種子島宇宙センターからのリフトオフ後、およそ40分間でGPM主衛星と小型衛星7機からなるすべてのペイロードを軌道に投入する計画。
GPM主衛星は、日米共同開発により実現した地球観測衛星。JAXAと情報通信研究機構(NICT)が開発した二周波降水レーダ(DPR)を搭載し、日本と米、仏、印、中などの各国で形成される国際共同観測計画、全球降水観測計画(GPM)の中核を担う。GPMでは、主衛星と各国の副衛星群により、3時間毎の降水観測を実施する計画。GPMによる観測データは準リアルタイムで配信され、天気予報や洪水予測に活用されることが期待されている。
今回は、H-ⅡAロケットの打上げ能力の余裕を利用して、7機の小型衛星も打上げられる計画。帝京大学が開発した「微生物観測衛星」(TeikyoSat-3)の他、多摩美術大学の「芸術衛星」(INVADER)などが搭載される見通し。
GPM主衛星(手前)と副衛星群(奥)のイメージ (C)NASA |
HⅡ-A F23/GPM主衛星
平成26年2月28日(金)打ち上げ予定
ペイロード
GPM主衛星 米国航空宇宙局(NASA)
「可視光通信実験衛星」(ShindaiSat) 信州大学
STARS-Ⅱ 香川大学
「微生物観測衛星」(TeikyoSat-3) 帝京大学
ITF-1 筑波大学
OPUSAT 大阪府立大学
「芸術衛星」(INVADER) 多摩美術大学
KSAT2 鹿児島大学
詳細はJAXAなどのプレスリリースを参照。
三菱重工・JAXAプレスリリース「H-IIAロケット23号機の打上げについて」
JAXAプレスリリース「全球降水観測(GPM)計画主衛星の打上げについて」
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