宇宙航空研究開発機構(JAXA)は31日、スケープスーツの調達を開始した。JAXAの公告によれば、今回調達を行うのは、種子島にて実施される宇宙機の燃料充填作業に供されるもの。現在、種子島において、同製品が不足していることから、必要着数を確保する必要があるという。
スケープスーツとは、衛星への燃料充填作業に際して着用される防護服を指す。衛星の燃料には、ヒドラジン等の毒性物質が利用されるケースもあり、危険を伴う。このため、ヒドラジン等の毒性から、作業者の身体を防護するスケープスーツが必要となる。スケープスーツは人体を密閉することで、ヒドラジンと人体の接触を遮断する仕組みを持ち、着用に際しては空気チューブを通じて毒性のない空気を補給するなど、宇宙服のような形態をしているのが一般的だ。JAXA側のウェブサイトに掲載された燃料充填作業の様子からも、スケープスーツの高い気密性が伺える。
種子島宇宙センターにおいては、スケープスーツが不足しており、今後の燃料充填作業において必要数を揃えため、今回の調達に踏み切ったという。調達は、競争参加者を公募する方式にて実施される。応募締切は8月14日まで。
詳細はJAXAの公告を参照。
JAXA公告「平成25年度 スケープスーツの調達」
JAXA契約・調達情報「参加者確認公募の公告」