2017年9月4日月曜日

大和リース、種子島宇宙センターにおけるプレハブ会議室整備を受注。615万円、JAXAの入札で。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4日、種子島宇宙センターにおける吉信燃焼試験会議室の賃貸借に関する入札結果を公表した。JAXAが公表した入札結果によれば、大和リースが615万円で落札している。



今回JAXAは、燃焼試験に供する会議室として、プレハブ1棟などの賃貸借を求めていた。賃貸借期間は来年3月末までを予定している。

詳細はJAXAのJAXAの入札情報公開システムを参照。
JAXA「入札情報公開システム
JAXA「契約・調達情報

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JAXA、種子島宇宙センターでプレハブ会議室を調達。「燃焼試験会議室」として使用。

2017年9月3日日曜日

【平成30年度概算要求】サイバーセキュリティ強化に向けて衛星通信の量子暗号化を研究開発。(総務省)

平成30年度概算要求で計上された各府省の計上内容を、新規事項を中心に紹介する。総務省は衛星通信における量子暗号技術の研究開発に3.1億円を計上した。サイバーセキュリティの強化やICTの安心・安全の確保一環として取り組みたい考え。今後、各府省の計上した概算要求をもとに、財務省による査定が行われ、政府予算案がまとめられる見通し。



今回、総務省は、世界的な人工衛星利用の需要拡大と、衛星通信に対するサイバー攻撃防止に向けて、秘匿性の高い衛星通信を実現する技術の研究開発に取り組むため、衛星通信における量子暗号技術を新規事項として概算要求に計上した。研究開発した技術を国際標準化することで、国際競争力の強化も狙う。


量子通信に成功した超小型衛星「SOCRATES」
出典:NICTウェブサイトより


総務省が運営費交付金などを要求している情報通信研究機構(NICT)は今年7月、世界で初めて超小型衛星を用いた量子通信に成功している。エイ・イー・エス(AES)が製造した超小型衛星「SOCRATES」と東京都小金井市との間で、通信を行ったもの。NICTは、この実証実験を通じて「従来の衛星光通信より更に高効率な通信や情報漏えいを完全に防ぐ量子暗号の基盤技術」としている。


詳細は総務省の概算要求関連資料を参照。

2017年9月2日土曜日

【平成30年度概算要求】衛星データの利用拡大進める。オープン&フリー化、データ統合と小型ロケット開発で多面的に取り組む。(経産省)

平成30年度概算要求で計上された各府省の計上内容を、新規事項を中心に紹介する。経済産業省は2030年代早期までの宇宙産業の市場規模倍増を目指すとして、データのオープン&フリー化などを進める。また、衛星データ利用拡大の一環として小型ロケットの開発にも取り組む。今後、各府省の計上した概算要求をもとに、財務省による査定が行われ、政府予算案がまとめられる見通し。



経産省が公開している衛星画像(西之島)
出典:経産省ウェブサイト


経済産業省は2年ぶりに「経済産業政策の重点」として宇宙予算を掲げた。衛星データのオープンフリー化施策や小型ロケットの開発など19億円を計上している。


政府が保有する衛星データを民間利用者の使いやすい形に編集・加工した形で、データを開放するため、環境整備等の事業費として13億を計上している。さらに、準天頂衛星を活用した渋滞緩和システムなど衛星と地上のデータとの統合利用に向けたシステムの整備や衛星利用の拡大に資する小型ロケットの開発にも取り組むとしている。


詳細は経済産業省の概算要求関連資料を参照。

【平成30年度概算要求】深宇宙補給技術、有人宇宙滞在技術など開発研究へ。深宇宙探査技術実証機(DESTINY+)も。(文科省)

平成30年度概算要求で計上された各府省の計上内容を、新規事項を中心に紹介する。文部科学省は、民生予算として最大となる1,950億円の航空宇宙予算を計上した。今後、各府省の計上した概算要求をもとに、財務省による査定が行われ、政府予算案がまとめられる見通し。



過年度の予算要求内容や行政事業レビューなどから、今回の文科省概算要求には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の運営費交付金、各種補助金などが含まれているとみられる。既にJAXAが取り組んできた事業のうち、H3ロケットに340億円、先進光学衛星/先進レーダ衛星に65億円、昨年運用を断念したX千天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の代替機に45億円など、いずれも本年度予算から大幅増の金額を計上し、宇宙基本計画等で定めた打ち上げ予定に向けて研究開発を進めたい考え。


来年3月の第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)の日本開催を迎える宇宙探査関連で、新規要求が目立つ。


DESTINY+の想像図
出典:文部科学省「平成30年度 科学技術関係概算要求の概要」


宇宙工学の技術実証と流星群母天体である活動小惑星フェイトン等の探査を目指すDESTINY+には、2億円を新規事業として計上する。DESTINY+は現在、JAXAの宇宙科学研究所で検討が進められており、低コスト・小型軽量な宇宙探査技術の実証を行うことで、深宇宙(一般的に月以遠の領域を指す)への「敷居を下げる」としている。小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)と同型のイオンエンジンを搭載し、薄膜軽量太陽電池パドルや小型軽量アビオニクスなどを特徴とする。


さらに、国際宇宙ステーション(ISS)で蓄積した技術的優位性を踏まえ、「国際宇宙探査に戦略的に参画する」として、深宇宙補給技術、有人宇宙滞在技術、重力天体離着陸技術、重力天体探査技術に関する技術実証等を目的に、5億円を新規計上している。


詳細は文部科学省の概算要求関連資料を参照。
文部科学省「平成30年度科学技術関係概算要求の概要
文部科学省「平成30年度文部科学関係概算要求のポイント
文部科学省「平成30年度概算要求主要事項
文部科学省「平成30年度文部科学省概算要求等の発表資料一覧(平成29年8月)


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【速報】【平成30年度概算要求】各府省の航空宇宙予算、文科省1,950億円、防衛省887億円など計上。

2017年9月1日金曜日

JAXA、国際宇宙ステーションで魚を用いた遺伝子実験など実施へ。ゼブラフィッシュなどのNASA搬入・搬出業務を入札で調達。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、近く、国際宇宙ステーション(ISS)でゼブラフィッシュを用いた遺伝子実験などのライフサイエンス実験を実施する予定であることが分かった。少なくとも、「宇宙滞在による筋収縮メカニズムの解明」と「アルツハイマー病や糖尿病などの発症機構の解明」などを目的とした実験2件を実施するとみられる。今月1日、JAXAは、「SpaceX-13ライフサイエンス系実験に係る日米間輸送及び支援」と題し、ゼブラフィッシュなどをケネディー宇宙センターへ搬入し、ISSから回収後に日本に帰国させる輸送業務などの調達に着手した。



日本実験棟「きぼう」(JEM)
(C)NASA


JAXAが公表した調達仕様書によれば、今年11月上旬にゼブラフィッシュを格納したコンテナを5個、筑波宇宙センターからケネディ宇宙センターへ搬入する。また、来年1月上旬にはISSフライト後のゼブラフィッシュをジョンソン宇宙センターから、比較用に地上で実験したゼブラフィッシュをそれぞれ京都大学へ搬入する予定。米国行きはJAXA関係者による機内持ち込み、帰国は冷凍輸送を行う。このほか、タンパク質についても、自然科学研究機構の分子科学研究所とNASA間で同様の輸送を行う予定だ。


JAXAは、今回調達する輸送業務について、「水棲実験(瀬原テーマ)及びアミロイド実験(加藤テーマ)」に伴う輸送としている。ISSにおけるライフサイエンス実験を巡っては、平成27年度に次のテーマが採択されており、今回の実験はこれら実験テーマをISSで実施するものとみられる。


平成27年度「きぼう」利用フィジビリティスタディテーマ募集選定案件(選定された12案件中、今回実施されると思われるテーマを抜粋)
  1. ゼブラフィッシュを用いた宇宙滞在感受性遺伝子の同定とその感知機構の解明/京都大学/瀬原教授
  2. 神経変性疾患の発症機構解明に向けた微小重力環境下でのアミロイド線維形成と性状評価/自然科学研究機構/加藤教授



京都大瀬原教授の研究テーマでは、コイ科の小型魚類、ゼブラフィッシュを用いて宇宙滞在による筋肉の収縮メカニズムを解明する。これまでの宇宙実験では、ゼブラフィッシュを宇宙滞在させた結果、骨格筋の維持に関連する遺伝子に変化が見られており、この現象の原因が、遺伝子が微小重力の影響を感受したためなのか、それとも宇宙空間を飛び交う放射線(宇宙線、宇宙放射線)などの影響によるものなのかを明らかにする。


また、自然科学研究機構加藤教授の研究テーマでは、アルツハイマー病や糖尿病などの原因となるタンパク質「アミロイド線維」を、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」(JEM)の微少重力環境下に置き、観察する。地上で予備実験を行ってきた結果、宇宙ではアミロイド線維の毒性が変化し、疾患の発生のしやすさが変化する可能性があるという。具体的には、アミロイド線維は、微小重力環境では形成が比較的遅くなると予想されることから、宇宙ステーションでアミロイドを観察することで、アルツハイマー病や糖尿病などの疾患が発症する仕組みの解明を目指す。


今回、JAXAはこれらの実験に必要なゼブラフィッシュなどをNASAとの間で往来させるための輸送関連業務を調達するとみられる。輸送関連業務の調達は履行能力の事前審査を経て、価格を競争する一般競争入札で行われる。25日までの書類提出を経て、来月5日に入札が実施される予定。実験試料は、ファルコン9ロケットで打ち上げられる米国の「ドラゴン補給船」で搬入されると見られる。


ドラゴン補給線
(C)NASA


ライフサイエンス実験の詳細はJAXAのウェブサイトを参照。
JAXA宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター「~宇宙・加齢・疾病の筋萎縮メカニズムを総合的に解析~
JAXA宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター「神経変性疾患の原因分子「アミロイド線維」の形成機構の解明~
JAXA宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター「平成27年度「きぼう」利用フィジビリティスタディテーマ募集の選定結果について
JAXA宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター「ファルコン9ロケット


ゼブラフィッシュなどの輸送関連業務の調達の詳細はJAXAの入札情報公開システムを参照。
JAXA「入札情報公開システム
JAXA「契約・調達情報