宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、今年度の大気球実験について実施を見合わせる意向を表明した。6月5日に実施した「2013年度第一次気球実験」における大気球の飛行失敗を受けての判断。大気球の放球作業における不具合の原因究明などに時間を要するため、今年度中の実施を見送った旨が明らかにされている。
JAXAの宇宙科学研究所(ISAS)は、2008年から北海道大樹町において、大気球の放球を実施している。JAXA側は大気球を「飛行機より高く、人工衛星よりも低い高度に長時間にわたり滞在できる唯一の飛翔体」と位置付け、科学観測・工学実験に利用してきた。一方で、今年6月の「第一次気球実験」では、気球と搭載機器の間に設置されたロープカッターが放球作業中に誤動作したことにより、気球が送電線に絡まる事案が発生している。
このJAXA側の発表によれば、この6月の放球失敗の原因究明と対策に時間を要するため、今年度中の大気球実験を見送る判断に踏み切ったとしている。なお、小型気球による実験については見合わせず、19日からの「第二次気球実験」においても世界最薄の気球用フィルムを用いた小型気球を放球する見通しだ。
詳細はJAXAによる発表を参照。
JAXA宇宙科学研究所「2013年度第二次気球実験の実施について」
JAXA宇宙科学研究所「2013年度第一次気球実験におけるB13-01実験について」
JAXA宇宙科学研究所「大気球/活動内容」
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