2013年9月9日月曜日

JAXA、超低高度衛星開発へ。文科省に検討状況を報告。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4日、超低高度衛星技術試験機(SLATS)の検討状況について発表した。同日の文科省、科学技術・学術審議会の宇宙開発利用部会への報告内容をインターネット上で公表した形だ。JAXAの発表によれば、イオンエンジンで航行する超低高度衛星を2016年までに打ち上げたい意向が明らかにされている。



超低高度衛星は、高度200から300kmを周回するのが特徴。従来の地球観測衛星が600から800kmの軌道を周回しているのと比較すると、半分以下の高度を飛行するため、より詳細な観測が可能となる一方で、衛星にかかる大気抵抗が増大することが課題となる。


JAXAの構想は、衛星が受ける大気抵抗をイオンエンジンで打ち消すことにより、超低高度衛星を実現するもの。技術実証を目指し、超低高度衛星技術試験機(SLATS)を開発し、2016年に打ち上げたい考えだ。


従来の地球観測衛星よりも、地表に近い分、超低高度衛星は、従来衛星と同一のセンサを用いた場合は分解能の大幅な向上が、同一の分解能を求める場合はセンサの小型化が期待される。海外では、欧州宇宙機関(ESA)2009年に地球重力場観測衛星(GOCE)を超低高度軌道に投入した実績がある。この他、JAXAの発表によれば、中国なども超低高度衛星に興味を示しているという。


詳細はJAXAのプレスリリースなどを参照。
JAXAプレスリリース「超低高度衛星技術試験機(SLATS)の検討状況について

0 件のコメント:

コメントを投稿