2013年9月5日木曜日

各府省庁、行政事業レビューシートを公表。航空宇宙関連予算の執行状況も明らかに。

各府省庁は30日までに、平成24年度の事業に関する「平成25年度行政事業レビューシート」を公表した。行政事業レビューシートとは、前年度における各府省庁の予算の執行状況を公表するもの。各府省庁において作成されたシートを基に、府省庁内部の見直しと外部有識者による点検が実施され、その結果は翌年度の概算要求に反映される。



行政事業レビューシートは各府省庁の予算項目別に作成されており、航空宇宙に関連する予算についても、各府省庁のウェブサイトで公表されている。文科省や総務省、経産省が公表した行政事業レビューシートからは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)情報通信研究機構(NICT)宇宙システム利用推進機構などの開発機関への予算の交付状況や、交付先の開発機関から航空宇宙産業などへの「資金の流れ」が読み取れる。



文科省が所管する航空宇宙関連予算の執行状況(抜粋)。
文科省が公表した行政事業レビューシートの「資金の流れ図」より作成。



経産省及び総務省が所管する航空宇宙関連予算の執行状況(抜粋)。
両省が公表した行政事業レビューシートの「資金の流れ図」より作成。


詳細は文科省、総務省、経産省が公表した行政事業レビューシートを参照。
文部科学省「平成25年度行政事業レビュー
総務省「行政事業レビュー
経済産業省「平成25年度行政事業レビュー


関連記事
中央府省庁、平成26年度概算要求を提出。H-Ⅲロケット(文科省)、高高度無人機(防衛省)など航空宇宙の新規事業も。

2013年9月4日水曜日

【埼玉千葉突風災害】パスコと国際航業、竜巻被災地を緊急観測。越谷市などの航空写真を公開。

パスコ国際航業は2日に発生した竜巻による被災地の観測結果を発表した。2社が公表した航空写真からは、水田に散乱する飛来物や屋根が吹き飛ばされた中学校の校舎、ブルーシートが被された被災家屋など被災地の状況が読み取れる。



詳細は2社の発表を参照。
パスコ「2013年9月 埼玉県越谷市突風災害に関する緊急撮影
国際航業「【速報】平成25年9月2日 埼玉県・千葉県における竜巻被害

JAXA、不審メール対応訓練実施へ。ブレインワークスが訓練業務を受注。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、「標的型不審メール訓練」に関する入札結果を公表した。入札の結果、ブレインワークスが114万円で受注したことが明らかにされている。



標的型不信メールとは、一般的に、知人や関係者を装ってウィルスを送り付ける「なりすましメール」のことを指す。JAXAでは、昨年11月になりすましメールで送信されたコンピュータウィルスが原因で、イプシロンロケットなどに関する情報が漏えいする事案が発生している。


近年のJAXAの入札結果からは、セキュリティの強化に関する継続的な発注が読み取れる。今回発注された「不信メール訓練」についても、昨年11月のなりすましメール事案の直後に同種発注がなされている。


近年のJAXAにおけるセキュリティ関連の発注
2012年
11月16日 標的型不信メール訓練の実施
        ITスクエアが160万円で受注
12月20日 情報システムセキュリティに係る診断業務
        ラックが275万円で受注

2013年
1月28日 JAXAネットワークの内部通信セキュリティ診断業務
        富士通が179万円で受注

8月28日 標的型不信メール訓練の実施
       ブレインワークスが114万円で受注


詳細はJAXAの入札情報公開システムを参照。
JAXA「入札情報公開システム
JAXA「契約・調達情報

2013年9月1日日曜日

JAXA、国際宇宙ステーションからフィリピンの洪水被災状況を観測。家庭用ハイビジョンカメラによる撮影。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は先月29日、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」(JEM)に設置した民生用ハイビジョンカメラを利用して、フィリピンの洪水被災状況を観測したことを発表した。台風12号による豪雨被害に伴うフィリピンのマニラ観測所からの緊急要請を受けての観測。



JAXAでは、将来の人工衛星などに家庭用カメラを搭載する可能性を検証するため、JEMに家庭用ハイビジョンビデオカメラを設置している。宇宙空間で、家庭用ハイビジョンカメラが動作可能なことを実証することで、従来の宇宙用カメラの一部について、民生品転用の道を開きたい考えだ。JEMに設置されているのはソニー製のハイビジョンカメラ。映像制作に利用されている他、家電としても販売されているもの。


今回の観測は、国際防災プロジェクト「センチネルアジア」の一環として、JAXA側がフィリピン側の要請に応えたもの。先月19日にマニラ観測所からセンチネルアジアへ依頼があり、4日後の23日にISSがマニラ上空を通過する機会を利用して、映像撮影が行われた。


詳細はJAXAの発表を参照。
JAXA発表「高精細ハイビジョンカメラによるフィリピンの洪水災害の観測(ISSからの災害対応支援協力の実施)

中央府省庁、平成26年度概算要求を提出。H-Ⅲロケット(文科省)、高高度無人機(防衛省)など航空宇宙の新規事業も。

各中央府省庁は平成26年度予算にかかる概算要求を、8月31日までに財務省へ提出した。航空宇宙関連では、文部科学省が次期基幹ロケット(いわゆるH-Ⅲロケット)の開発に70億を要求している他、防衛省が高高度滞空型無人機について2億円の予算要求を行うなど、航空宇宙分野における新たな政策方針も読み取れる。



概算要求は、次年度予算に関する最初の要求にあたる。各府省庁が、毎年8月末を目途に財務省へ提出する。概算要求の提出後、財務省と各府省庁との折衝などを経て、予算案が作成される形だ。


平成26年度概算要求における航空宇宙関連の主なトピック

文部科学省
・H-Ⅲロケットの開発 約70億円
・「はやぶさ2」及び安全保障・防災関連プロジェクト 約157億円

国土交通省
・気象衛星「ひまわり8号」など気象監視・予測システムの強化 約126 億円
・首都圏空港の機能強化 約147億円
・那覇空港の抜本的能力向上 約300億円
・航空機の安全対策強化 約4億円

経済産業省
・小型衛星向け超高分解能合成開口レーダの研究開発 約33億円

防衛省
・高高度滞空型無人機の検討 約2億円
・次期戦闘機F-35A(4機)の取得 約693億円
・能力向上型迎撃ミサイルSM-3BlockⅡAの日米共同開発 約51億円
・次期早期警戒機の導入検討 約4百万円
・ティルトローター機の導入検討 約1億円
・E-767早期警戒管制機の能力向上 約136億円
・P-1哨戒機(4機)の取得 約773億円
・C-2輸送機(3機)の取得 約603億円
・艦載無人航空機に関する調査研究 約2百万円
・Xバンド通信衛星など宇宙関連経費 約544億円


詳細は各府省庁の発表を参照。
文部科学省「平成26年度文部科学省 概算要求等の発表資料一覧
国土交通省「平成26年度国土交通省予算概算要求概要について
経済産業省「平成26年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について
防衛省「予算等の概要


関連記事
文科省、H-Ⅲロケットに関する政策方針を公表。打上げ能力6トン、開発費1,900億円、JAXA主体で一層の低コスト化図る。
防衛省、高高度無人機の導入検討へ。宇宙空間の利用促進も合わせて検討。