宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発注する海外局の火災保険契約について、海外勢が相次いで受注していることが明らかになった。JAXAが公開した平成29年度の契約実績によれば、グアムダウンレンジ局の火災保険、クリスマスダウンレンジ局の火災保険ともに、入札を実施したものの入札者が存在しなかったため、各局所在地の現地保険会社に対して随意契約により発注がなされた形だ。
グアムダウンレンジ局はHⅡ-AロケットやHⅡ-Bロケット等の打上げ等で使用されているJAXAの施設。三菱重工とJAXAによる打上げ計画書においても種子島宇宙センター等とならんで打上げ業務の「実施場所」として位置付けられている。
クリスマスダウンレンジ局も同様にロケット打上げに使用される施設。JAXAによれば、昭和51年(1976年)に、クリスマス島を領有するキリバス政府の支援により設置された。過去にはM-Ⅴロケット6号機の打上げにあたり、同ロケット3段目に搭載されたテレメータの電波受信に使用された実績がある。
JAXAが公開した契約実績によれば、今年5月、グアムダウンレンジ局について約380万円で現地保険会社のCassidy's Associated Insurers Inc.が受注しているほか、クリスマスダウンレンジ局についてはタワラ島のキリバス保険が約490万円で受注していることが明らかにされている。
詳細はJAXAの「契約に係る情報の公表」を参照。
JAXA「契約に係る情報の公表(平成29年度)」
JAXA「契約・調達情報」
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