2013年12月19日木曜日

JAXA、ヒドラジンに代わる低毒性推進薬の利用を検討へ。衛星推進系への利用検討業務の調達に着手。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は19日、ヒドラジン推薬に代わる低毒性推進薬として研究されているHAN ( 硝酸ヒドロキシルアンモニウム )とHN( 硝酸ヒドラジン )を利用した推進薬に関する、衛星推進系への適用検討業務の調達に着手した。JAXAの公告によれば、今回の調達は、HAN/HN系推進薬に関する技術情報を有する業者に対し、HAN/HN系推進薬を衛星推進系に利用した場合における、メリットや課題の抽出を求める内容だ。



現在、我が国の衛星には、ヒドラジンなどの物質が推進薬(燃料)として用いられている。ヒドラジンは毒性を持ち、他の物質と接触した場合は爆発の危険性を有するなど、取り扱いに危険が伴う物質だ。過去、宇宙開発委員会などの場においては、種子島宇宙センターにおける衛星への燃料充足時のヒドラジンの取り扱いについて審議された経緯もある。


今回、JAXAはヒドラジン系推進役に代わる低毒性推進薬として、HAN/HN系推進薬を衛星に利用した場合のメリットと課題の抽出、他の推進薬との比較結果などを業者に求める構え。調達は競争への参加者を公募する方式で行われる。応募締切は来年1月9日まで。


詳細はJAXAの公告を参照。
JAXA公告「HAN/HN系推進薬の衛星推進系への適用検討
JAXA契約・調達情報「参加者確認公募の公告

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