放射線医学総合研究所(放医研)は先月27日、国際宇宙ステーション(ISS)において被曝線量の大幅な低減法の実証に成功したと発表した。放医研のプレスリリースによれば、ISSに常備されているウェットタオルを用い、被曝線量を37%低減させることに成功したことが明らかにされている。
放医研はロシア科学アカデミー生物医学問題研究所、チェコ科学アカデミー原子核研究所と共同で、ISSにおける被曝線量の低減に関する実証に取り組んできた。ロシア人宇宙飛行士の協力の下、ウェットタオルを用いた遮蔽体を構築し、被曝線量を37%低減させることに成功した。ウェットタオルは入浴設備のないISSで、宇宙飛行士の体表を拭くために常備されているもの。放医研は今回の研究成果について、「将来的に月面や火星等の長期間にわたるミッションを行う際の宇宙飛行士の安全性向上の取組に寄与する」として期待を明らかにしている。今後、線量低減効果に関する実験を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携して行う計画だ。
国際宇宙ステーション(ISS) (C)NASA |
詳細は放医研のプレスリリースを参照。
放医研プレスリリース「宇宙滞在中の宇宙放射線被ばく線量の大幅な低減放を初めて実証」
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